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■2019年12月28日■

進化するサンクトペテルブルク・アカデミーバレエ(ヤコブソンバレエ)
『白鳥の湖』『眠れる森の美女』アンドリアン・ファジェーエフ芸術監督で
伝統を生かし創造的に!振付はフランスのジャン=ギョ―ム・バール

 ロシア国立サンクト・ペテルブルク・アカデミーバレエ(レオニード・ヤコブソンバレエ)のジャパンツアーがおこなわれました。ツア-は、12月18日聖徳大学川並香順記念講堂、19日横浜・神奈川県民ホール、21日熊谷・熊谷文化創造館さくらめいと「太陽のホール」、22日練馬文化センター大ホール、23日大阪・梅田芸術劇場、24日京都・ロームシアター・京都メインホール、28日オーチャードホール、29日同と行われました。
 芸術監督アンドリアン・ファジェーエフのもとで成長をを続けるサンクトクトアカデミーバレエは、『眠れる森の美女』日本公演(三幕)に、フランスの振付家ジャン=ギョーム・バールを起用しました。「ロシアの伝統、クラシックバレエ」を愛するバールは、感情、力強さ、豊かな表現、観客を魅了する美しさを引き出すことに成功し嵐のような拍手を呼び起こしました。招聘はインプレサリオ東京。撮影=丸山英樹。
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■2019年12月18日■

サンクトペテルブルク室内合奏団のクリスマス/アヴェマリアコンサート
M・トレグボヴィチ、V・チェカノヴァ、お二人のソプラノが響き渡る
心温まる演奏と清らかな美声―三大アヴェ・マリアに酔いしれる

 光藍社による年末恒例の人気コンサート「クリスマス/アヴェ・マリア」は、12月6日ルネこだいら大ホール、7日志木市民会館、8・14・15日東京オペラシティ、17日松戸森のホール、18日東京文化会館、22日横浜みなとみらいホール、23日よみうり大手町ホール、24・25日東京オペラシテイで好評のうちに終演しました。
 バッハの「G線上のアリア」などサンクトペテルブルク室内合奏団の演奏する美しい弦楽器の豊かなハーモニーに合わせて、バッハ、シューベルト、カッチ―二の偉大な作曲家による「アヴェ・マリア」の歌声は優しい心洗われる一時を提供しました。20年連続のこのコンサートは年末のよい風物詩となっています。(撮影=丸山英樹)
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■2019年12月17日■

『続々 日露異色の群像30』出版記念・ロシア文化フェスティバル忘年パーティー
栗原小巻副委員長、I・チトフ大使館参事官、河野雅治元駐露日本国大使が挨拶

 12月17日午後6時から、東京九段下のホテルグランドパレス3F松の間で『続々 日露異色の群像30-文化・相互理解に尽くした人々』出版記念・ロシア文化フェスティバル2019忘年パーティーが開かれました。各界から150名が参集した本パーティーで主催者を代表して栗原小巻=ロシア文化フェスティバル日本組織委員会副委員長が挨拶しました。その中でチャイコフキー記念東京バレエ団でスラミフィ・メッセレル先生に指導を受けた当時を振り返りバレエ草創期の日露文化交流の意義についてのべ、その伝統と進化が今日に生きている事を指摘しました。
 続いてイーゴリ・チトフ駐日ロシア連邦大使館参事官は、日露交流に尽力してきた両国の人々を歴史的にまとめあげる作業を続ける関係者・執筆者の皆様の努力を高く評価するとともに、本年125万人の参加者を組織した日本におけるロシア文化フェスティバルの成功をお祝いするとのべました。
 『日露異色の群像』序文を執筆した河野雅治駐露日本国大使(2009-2011)は、ロシア文化芸術の豊かさを指摘し、20011年の東日本大震災におけるモスクワ市民の温情と支援に感激したことをのべ、今後ともこのような両国市民を繋げる歴史上の架け橋を取材し発表する活動を広げて欲しいと希望を述べました。
 ウラジオストクから参加したモルグン・ゾーヤ=ロシア極東大学教授、作家の石村博子さん、藤本和貴夫・大阪経済法科大学前学長らが挨拶し、なごやかに交流が続き楽しい一夜となりました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年12月5日■

ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団コンサート
オールチャイコフスキープロ!交響曲第1番~第6番全曲、協奏曲5曲演奏
A・ブズロフ(チェロ)、五嶋龍(ヴァイオリン)、S・ババヤン(ピアノ)出演

 ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団のオール・チャイコフスキープログラムによるコンサートが12月5日サントリーホール、6・7・8日東京文化会館で開催されました。東京いがいでも11月28日福岡・シンフォニーホール、29日高松・レクザムホール、12月3日浜松・アクトシテイ浜松、8日堺・フェニーチェ堺で行われており、進化するゲルギエフの人気は衰えを知らない。
 通常のコンサートでは、日本人によく知られているチャイコフスキーの交響曲4番、5番、6番が親しまれていますが、驚くべき事に交響曲1番、2番、3番をふくめて全曲演奏するという快挙をなしとげています。このようなコンサートをゲルギエフ指揮でそれも日本で聞く事が出来るという幸運はそうあるものではありません。年々、日本におけるクラシック公演が困難をともなっている中で、「チャイコフスキー・フェスティバル」は聴衆に感動をあたえて成功裡に終了しました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年11月30日■

マリインスキーオペラ「スペードの女王」「マゼッパ」で日本公演
ワレリー・ゲルギエフ監督、アレクセイ・ステパニュク演出、ウスチャンチェフ振付
ゲルマン=ヴェクア&ガルージン、伯爵=スリムスキー、公爵=ブルデンコ

 マリインスキーオペラは、ヴェルディの「ドン・カルロ」、ワーグナーの「指輪」などの印象が強かったが、今回はロシアを代表するチャイコフスキー作曲、プーシキン原作の「スペードの女王」に挑み、観客を満足させました。華やかな衣裳、声楽コンサートとは異質な豊かな演技力、オーケストラ演奏と歌い手たちの心地よいハーモニーが個々の出演者の魅力を引き出しています。杉並児童合唱団、ウラディスラフ・スリムスキー(トムスキー伯爵役)、ロマン・ブルデンコ(エレツキー公爵役)の歌唱力が注目され、アンナ・キクナーゼ(伯爵夫人役)、ユリア・マト―チュキナ(ポリーナ役)の妖しい魅力が輝いていました。
 本公演はチャイコフスキー・フェスティバル2019の一環で、11月30日東京文化会館、12月1日東京文化会館、12月2日サントリーホールで開催されました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年11月28日■

「SAMURAI信長」ロシア公演から堂々の凱旋ステージ
日本舞踊とバレエのコラボレーションを超えた舞踊劇!
ファルフ・ルジマトフ、岩田守弘、藤間蘭黄の強烈な個性の衝突
戦国乱世の武将たちの生き様を舞踊で描く緊迫感あふれる舞台

 ロシアバレエ界のスター、ファルフ・ルジマトフが浅草公会堂の花道をすすむーー「和と洋のぶつかりあいが生んだ奇跡」と絶賛された「SAMURAI信長」公演は、作・演出を藤間蘭黄、振付を藤間蘭黄・岩田守弘、作調を梅屋巴、作曲を中川敏裕の布陣でおこなわれ、戦国武将の緊迫したぶつかり合いが日本舞踊とロシアバレエの衝突と融合の果てに感動的な美しい舞台を創り上げました。
 第一部では、「遊山(ゆさん)」を和太鼓演奏をバックに岩田守弘が力強く踊る。「メフィスト・ワルツ」はゲーテの「ファウスト」を下敷きにしたもので、藤間蘭黄が日本舞踊として創造、「レクイエム」は「モーツアルトとサリエリ」の芝居に出演したことのあるファルフ・ルジマトフが、二コライ・アンドロソフの振付でサリエリのソロで踊る。第二部では斉藤道三、木下藤吉郎、明智光秀、織田信長を桶狭間の戦い、比叡山焼き討ち事件、本能寺の変の緊迫した歴史の転回を見事に演じきります。日本経済新聞12月6日付け夕刊は「互いの技法に安易に乗り入れないからこそのキレに加え、内外での再演を経て演出の細部も洗練された」と報道しました。日本舞踊とロシアバレエのコラボは無限の可能性を示しました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年11月23日■

ボリショイバレエとモスクワ舞踊アカデミーの教師を招聘
東京バレエ学校特別講習会を開催、初・中・高3クラスに67名受講
クラシックのほかにキャラクターダンスとヒストリカルダンスのレッスン

 東京バレエ学校では今年で3回目となる、ロシア文化フェスティバルの協力を得て講習会を行いました。東京バレエ学校アーティスティック・アドヴァイザーであるニコライ・フョードロフが本講習会のディレクターとなり、ミハイル・ミニエフによるキャラクターダンスレッスン、マリア・シゾーヴァによるクラシックレッスン・ヒストリカルダンスレッスンの特別講習会を実施しました。
 クラスは年齢別に、初等クラス(小学2・3・4年/20名)、中等クラス(小学5年~中学1年生/26名)、高等クラス(中学2年生~高校3年生/21名)の3つに分かれ、2019年11月10日(日)~23日(土)の約2週間開講しました。今回の受講者は東京バレエ学校に在籍している生徒の中から、事前校内オーディションで選抜された生徒たちです。
 キャラクターダンス、ヒストリカルダンスは初めて取り組む生徒がほとんどでしたが、基礎的な動きから徐々に難易度の高い動きにも挑戦していきました。今回は各クラス8日間ずつという短い期間でのレッスンだったため、もっと沢山レッスンを受講したかった!という声が生徒から多く寄せられました。学校と受講生は来年以降も本場ロシアのレッスンを受講できる機会を希望しています。
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■2019年11月21日■

光藍社招聘でミハイロフスキー劇場バレエ「パリの炎」「眠りの森の美女」公演
アンジェリーナ・ヴォロンツォーワ、イリーナ・ペレン、ファルフ・ルジマトフ、アナスタシア・ソボレワら豪華衣裳で彩り華やかな舞台を創り出した

 ワイノーネン原典版日本初演の「パリの炎」は、全3幕、作曲B・アサフィエフ、振付V・ワイノーネン、改定振付M・メッセレルで、情熱的でエネルギッシュなステージを創造しました。実力派アンジェリーナ・ヴォロンツォーワ、日本でおなじみのイリーナ・ペレン、注目の新星ジュリアン・マッケイに加えて、ジャンヌ役でゲスト・ソリストとしてオクサーナ・ボンダレワが出演、フランス革命で高揚する民衆の息吹きを力強く表現し、観客に感動を与えました。
 「眠りの森の美女」はナチョ・ドゥアト・ミハイロフスキー劇場芸術監督の振付で華やかな古典名作バレエを堪能させました。「信長SAMURAI」で主人公織田信長の名演技で56歳とは思えない筋肉質の体と迫真演技で高い評価を受けるファルフ・ルジマトフはゲスト・ソリストとして出演、カラボス役を女性的な衣裳をまとい素敵に演じきりました。劇場を代表するイワン・ザイツェフ、美しい手脚で観客を魅了するアナスタシア・ソボレワ、新時代の貴公子ヴィクトル・レベデフらがチャイコフスキーの音楽とともに、そして豪華衣裳で彩り、楽しい一夜となりました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年11月13日■

ルースカヤ・ヤルマルカ結成30周年の集い開く
V・ヴォローニナ、G・シシリン、A・シシリナが13曲熱唱!
小山みつな(民謡)、中村初恵(ソプラノ)が日本民謡、日本名曲を歌う

 ロシア文化フェスティバルのコンサートはじめ日本各地のロシア民謡愛好家の招聘でたびたび来日してきたルースカヤ・ヤルマルカは、創立30周年を迎え、11月13日に東京・グランドパレスホテルで30周年の集いに出演、13曲を熱唱しました。「ステンカ・ラージン」「カリンカ」「モスクワ郊外の夕べ」などをヴァレンチン・ヴォローニナ、ゲンナージー・シシリン、アナスタシア・シシリナの3人組が独特のロシア民謡の世界を創り出し参加者に感動をあたえました。又、日本側のゲストとして、日本民謡歌手の小山みつな(津軽三味線・椿正範、尺八・太鼓・佐藤公基)が「宮城県のお立ち酒」「青森県の津軽よされ節」を披露、ソプラノの中村初恵が「坂の上の雲」より「スタンド・アローン」、「日本の四季メドレー」を歌い上げました。冒頭、主催者を代表して、栗原小巻=ロシア文化フェスティバル日本組織委員会副委員長が挨拶と乾杯をし、ロシア民謡愛好家・合唱団関係者が楽しんでいました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年11月12日■

モスクワ・クヮルテット来日、TBE定演、マスタークラスで指導
ツィガンコフ、ザジーギンら益々円熟味を増し観客を魅了

 モスクワ・クヮルテットは、「東京バラライカ・アンサンブル(以下TBE)第10回定期演奏会」にゲスト出演のため11月8日成田空港に到着、帰国の11月14日(木)まで、短い滞在期間の中、TBEのために精力的にリハーサルをしました。今回はモスクワ・クヮルテットの演奏を大いに堪能していただく趣向として、開演時間を17時と早め、第一部をモスクワ・クヮルテット スペシャルステージとし、50分間、モスクワ・クヮルテットだけの演奏、第二部をTBEとの共演という構成にしました。ロシア民族楽器の巨匠、ドムラのA・ツィガンコフ、バラライカのV・ザジーギン、それに両巨匠の夫人でI・シェフチェンコ(グースリ)、L・ゴトリブ(ピアノ)、4人が奏でるA・ボロディン「ダッタン人の踊り」、R・グリエール「ソプラノの為の協奏曲「第一番」(本邦初演)」など7曲を披露、益々円熟味を増した演奏は、満席の観客を大いに魅了しました。
 滞在日程は、11月8日(土)SU260便成田空港着。宿泊はホテルニューオータニガーデンタワー。スケジュール打ち合わせ後にホテル近辺散策。11月9日(土)TBEとのリハーサル(アカデミー音羽)。夜にTBE歓迎夕食会。11月10日(日)TBEとのリハーサル(雑司ヶ谷地域文化創造館)。11月11日(月)文京シビックセンター「練習室」でモスクワ・カルテット単独リハーサル、公開リハーサル、夜はマスタークラス(受講者:ドムラ:3名/バラライカ:8名/グースリ:1名)。11月12日(火)渋谷区文化総合センター大和田「さくらホール」で午後5時から東京バラライカ・アンサンブル第10回定期演奏会=第一部:モスクワ・カルテット単独演奏、第二部:TBEとの共演。終演後、打ち上げレセプション。11月13日(水)午後:新宿界隈散歩&ショッピングフェアウェル夕食会「釣船茶屋ざうお新宿店」。11月14日(木)SU265便成田発帰国。(撮影=丸山英樹)
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■2019年10月23日■

ロシア民族楽器アンサンブル「ドン・トリオ」コンサート
ロストフ・ナ・ドヌ-からカルーギン、カターエフ、カターエヴァ来日出演
北川翔(バラライカ)、浜野与志男(ピアノ)出演

 10月23日東京・ティアラこうとう小ホールにおいて、ロシア民族楽器アンサンブル「ドン・トリオ」コンサートが開かれました。南ロシアのロストフ・ナ・ドヌ-からワディム・カルーギン(バラライカ)、ニコライ・カターエフ(バラライカ)、ナジェージダ・カターエヴァ(ドムラ)の3人の演奏家が招待来日し出演しました。第一部では、北川翔と浜野与志男が「ジプシーファンタジー」など3曲を披露、ドン・トリオがロシア民謡「ヴォルガの舟歌」など3曲を演奏しました。第二部ではドン・トリオと北川翔、浜野与志男が、「行商人」「ボレロ」「カリンカ」など6曲を演奏、ロシアの民族楽器の美しい音色を堪能していました。北川翔は国際ロシア民族楽器コンクール(2008年)で優勝、浜野与志男は日本音楽コンクール(2011年)で第一位を獲得しています。(撮影=丸山英樹)
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■2019年10月18日■

東京芸術劇場でロシア手話による「三人姉妹」(チェーホフ)公演
ノヴォシビルスクのレッドトーチシアター来日(T・クリャービン演出)
手話、パフォーマンスで見事な人物形象、チェーホフドラマの新しい体験

 未知のチェーホフ劇を創造するノヴォシビルスク・レッドトーチシアターと東京芸術劇場による「手話で刻むチェーホフの真髄」をキャッチフレーズにした「三人姉妹」演劇公演は、10月18・19・20日の3日間、東京芸術劇場プレイハウスで開催されました。日本語・英語の字幕つきとはいえ全編ロシア語手話での上演、ティモフェイ・クリャービン芸術監督の意欲的な人間・チェーホフ劇です。イリーナ・クリヴォノス、ダリア・イエメリャノワ、リンダ・アフメジャノワら出演者による手話と身振り、顔の表情や息遣いで舞台が進行し、経験したことのない人間ドラマ=チェーホフ劇を組み立てます。演劇の活性化に一石を投じる今回の試みは演劇関係者に衝撃を与えました。(写真=東京芸術劇場提供)
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■2019年10月10日■

ミロスラフ・クルティシエフのピアノリサイタル
サンクト・ペテルブルク音楽会館提携第一弾として開催
力強く、美しく清らかに、深い抒情性のテクニックに感動の拍手
福島公演ではふくしま国際音楽祭に出演、被災者を無料で招待

 セルゲイ・ロルドーギン芸術監督の指導するサンクト・ペテルブルク音楽会館プロジェクト「芸術の大使館」による第一回の派遣音楽家のコンサートが、10月6日から10日に行われました。来日したのはミロスラフ・クルティシエフで、2007年第13回チャイコフスキー国際音楽コンクールで1位なしの2位、2012年モンテカルロ国際ピアノコンクール優勝者でした。
 10月6日福島・郡山市立中央公民館、7日東京・ルーテル市谷センター、8日東京・浜離宮朝日ホール大ホール、10日東京・銀座王子ホールで開催され、福島・郡山公演では 東日本大震災の翌年の2012年から毎年行われているふくしま国際音楽祭の一環で行われました。被災者支援として、仮設住宅に住む震災の被災者が無料で招待されており、この日も多くの方が公演に足を運びました。プログラムはショパン「幻想即興曲」、シューマン「クライスレリアーナ」、リスト「ハンガリー狂詩曲第16番」、チャイコフスキー「四季」の名曲プログラム。チャイコフスキーコンクールで最高位を受賞した高い音楽性、高度なテクニックが観客を酔わせました。特に、チャイコフスキーの四季はお国ものとあってさすがの演奏。ゆったりとしたテンポで美しいメロデイを歌い上げ、観客の熱狂的な拍手を得て大感動のコンサートとなりました。終演後はサイン会に応じ、気さくな人柄でますます観客の心をつかみました。素晴らしい音楽が言葉や民族の違いを超えて、ロシアと日本の交流に大きく貢献すると共に、被災者の方々を癒す特別な機会となりました。
 東京公演は、シューマン「クライスレリアーナ」OP16、リスト「ハンガリー狂詩曲」第19番ニ短調、ショパン「バラード」全4曲が演奏され、アンコールでチャイコフスキー「主題と変奏 ショパン風に」、スクリャービン「エチュード」Op8-12の2曲を演奏しました。高度なテクニックと感情豊かな詩的な表現が感動をもたらし、聴衆は「すごい」「素晴らしい」を連発していました。(撮影=丸山英樹)

佐野真澄さん(ピアニスト)の感想
 「ミロスラフ・クルティシエフは、2007年チャイコフスキー国際音楽コンクールピアノ部門最高位。ヨーロッパ各地の音楽祭で活躍する一方、2012年より国立サンクト・ペテルブルク音楽院ピアノ講座で教師を務めている。今回はロマン派の作品を集めたプログラム。1曲目シューマン"クライスレリアーナ"は、冒頭からシューマンの世界に一気に引き込まれた。しっかりとした構成の上に、瑞々しい感性から生み出されるスケールの大きい音楽。重なり合うメロデイを多彩な音色で弾き分ける。内に向かう音楽的な深みと、リズミカルでエネルギッシュな部分とのバランスが心地よかった。2曲目リスト"ハンガリー狂詩曲第19番(ホロヴィッツ編曲)"は、民族の魂の叫びのような音が印象強く耳に残る。難曲と感じさせない華麗なテクニックで、チャルダッシュを大胆にピアニスティックに聴かせてくれた。後半のショパン"バラード全4曲"は、物語を読み進めていくように展開していき、クルティシェフはショパンの書いたバラードを通して、自身の内なる世界を表現していたように思う。時にドラマチックに、時に優しく語りかけるように…。いつしか、彼の紡ぐ次の音を、耳が欲していることに気付かされた。作品に真摯に向き合える実力派ピアニストとして、次はどんな音楽を聴かせてくれるのか大いに期待している。」
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■2019年10月8日■

第16回チャイコフスキー国際コンクール優勝(入賞)者ガラ・コンサート
ドガージン(ヴァイオリン)ヴァレンシア(チェロ)シシキン(ピアノ)
躍動感あふれる表現に惜しみない拍手

 4年に一度行われるチャイコフスキー国際音楽コンクールは、歴史的にたくさんのスターを輩出していますが、ことしは第16回を迎え数々の素晴らしい若き才能を見出しました。日本に迎えた優勝者・入賞者は、飯森範親指揮、東京交響楽団と共演しました。
 ピアノ部門の出演者は、ロシアのドミトリー・シシキン(コンクール2位)で、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第一番変ロ短調作品23」を緻密なテクニックと素敵な音で演奏しました。チェロ部門の出演者は、コロンビアのサンティアゴ・カニョン=ヴァレンシア(コンクール2位)で、チャイコフスキーの「ロココの主題による変奏曲イ長調作品33」を力強く多彩な音色で感銘を与えました。ヴァイオリン部門の出演者は、ロシアのセルゲイ・ドガージン(コンクール第1位)で、チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35」を堅実で力強い安定感のある演奏で感動をよびおこしました。
 コンサートは10月7日岩手県民会館大ホール、8日東京芸術劇場コンサートホール、9日つくば・ノバホール、10日愛知県芸術劇場コンサートホール、12日ザ・シンフォニーホール、13日山形テルサホールで行われ好評を博しました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年9月20日■

世界を繋ぐ音楽を、日本から世界へ!ソプラノ中村初恵が発信!
マリインスキーの仲間、カルロス、ミハイル、エカテリーナ出演
情熱的で哀愁に満ちたステージに感動の拍手

 「ロシアより愛の調べ、愛の詩2019秋」コンサートツアーは、マリインスキー劇場の専属ソリスト・テノールのカルロス・ドノフリオ、バリトンのミハイル・ガヴリーロフはミハイロフスキー劇場ソリスト、ピアノはゲルギエフの信頼厚いエカテリーナ・ヴェンチコヴァの3人をサンクトペテルブルグから招聘し、愛の詩を紡ぐソプラノの中村初恵がコーデネートする舞台です。
 ツアーは9月20日武蔵野市民文化会館、22日松本市内ホール、24日名古屋・宗次ホール、26日五反田文化センター、27日マスタークラス、28・29日京都・ワインバーXLV、30日守山市民ホール、10月2日銀座ライオン音楽ビアプラザ、3日マスタークラス、4日鳩山会館で開催され感銘を与えました。
 演奏は、チャイコフスキー歌劇「エフゲ二ー・オネーギン」、ムソルグスキー歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」、同歌劇「ソロチンスクの市場」、リムスキー=コルサコフ歌劇「雪娘」、グリンカ歌劇「イワン・スサーニン」、続いて、チャイコフスキー「夜鶯」「ドン・ファンのセレナーデ」「ただ憧れを知る者のみが」、ラフマニノフ「夢」「ここは素晴らしい」、ムソルグスキー「ドンのほとりに花咲く」「蚤の歌」、ポップスから「出発の歌は鳴り響く」「夜鶯」「愛しの君よ」とオペラ、ロシアロマンスを満喫する感動のステージとなりました。4人の絆が醸し出す素敵なハーモニーがコンサートの価値を高めています。(撮影=丸山英樹)
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■2019年9月17日■

テルミン発明100周年記念日露合同コンサートひらく
ナターリア・テルミン(実娘)、ピョートル・テルミン(曾孫)が来日演奏
竹内正美、マトリョーミン・アンサンブル、Japan Theremin Old School出演

 今年は電子楽器テルミンがロシアで発明されて100年の節目の年。旧式のラジオ受信機の応用ともいえるテルミンは、触れずに奏でます。鍵盤や指板といった音の高さの基準が楽器の側になく、演奏者の感覚と動作で音階を作ります。音の高さの感覚は鋭敏ですので、上手な人が奏でれば天使の歌声と称され、それなりの人が弾けばお化けの登場を連想させます。今回日本にお招きしたのは、発明者のレフ・テルミン博士の親族の方三世代三名。テルミンで美しい音色、豊かな音楽を求める姿勢に強く共感し合う、日露のテルミン奏者が競演しました。
 前半が日本ステージ、後半がロシアステージの二部構成。日本ステージでは日本におけるテルミン演奏の第一人者竹内正実の元で学ぶ弟子たちによるテルミンの重奏の他、マトリョーシカ型テルミン”マトリョミン”による合奏も。ロシアステージではテルミン博士の実娘のナターリア・テルミンさんと、ひ孫のピョートル・テルミンさんが演奏を披露してくださいました。ダイナミックで繊細な演奏は、電子楽器の表現の可能性を再認識させるもので、テルミンが発明されて100年めの到達点を示す歴史的コンサートでした。
 9月15日神戸市・神戸芸術センター・ショパンホール、9月17日横浜・鶴見区民文化センター・サルビアホール(文=竹内正美、撮影=丸山英樹)
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■2019年8月28日■

イリーナ・ペレンデビュー20周年記念「ロシアの芸術美」バレエガラ夢コンサート
次世代ダンサー育成を目的にした教育交流事業、ゲストに能楽師・大倉正之助

 ミハイロフスキー劇場プリンシパルダンサー、イリーナ・ペレンのデビュー20周年の記念第二弾「ロシアの芸術美」バレエガラ夢コンサートが8月28日東京・国立オリンピック記念青少年センター他で開催されました。
 当時高校生として、参加された皆さんの中には、その後多くの国際コンクールで入賞し、今は海外のバレエ団で活躍されている人もいます。その方々も、里帰りのように、夏休みに、この公演にまた参加しています。この事業は、単なる公演ではなく、このように、日本の舞台で育てて頂いたというイリーナ・ペレンとマラト・シェミウノフが、日本への恩返しとして、日本の青少年と同じ舞台に立つ機会を提供し、指導し、次世代のダンサーを育成することを目的にしている教育交流事業です。
 二人は、ロシアのプライベートスタジオでも3歳児から、バレエの指導をしています。幼いこどもたちへの指導も実績があります。そこで、今年の公演には、5歳児から子役として参加してもらいました。また、中学生・高校生の優秀なダンサーには、大変難しい「白鳥の湖」2幕のコールドバレエで参加して頂き、ぴったりと合った素晴らしい群舞を披露しました。また、この事業の趣旨に賛同してくれたロシアを始め海外で活躍する日本人プロダンサーも多く出演し、3部構成での盛りだくさんのプログラムを彩りました。
 1部:「白鳥の湖」2幕より、2部:「眠れる森の美女」3幕、3部:「ガラ公演」さらに、グランドフィナーレでは、日本人男性プロダンサーの圧倒的な圧巻のジャンプで多いに盛り上がり、サプライズでの2曲目のフィナーレDVDコンサートでは、多くの観客の歓声と拍手が鳴りやまず、「本当に夢のような時間だった」「連れて行った孫は、家に帰ってからも興奮して、ずっとこの公演のことを話していた」といった感想が寄せられました。
 この度のツアーで、イリーナ・ペレンとマラト・シュミウノフは、コンクールの審査員、各地でのワークショップ、在大阪ロシア総領事館での特別公演、更にサンクトペテルブルグ市長の札幌訪問に際しての札幌でのミハイロフスキー劇場特別ガラ公演にも参加しました。企画・プロデユース:K&Associates International、 NPOちきゅう市民クラブ。(撮影=丸山英樹)
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■2019年7月18日■

ロシア文化フェスティバル2019INJAPANオープニング公演&セレモニー挙行
エイフマンバレエ「ロダン~魂を捧げた幻想」公演に感動の渦!
D・ピリチェフスキー、高村正彦、ボリス・エイフマン3氏が舞台で挨拶
正木靖・外務省欧州局長、B・エイフマン、ニ瓶純一各氏がレセプションでスピーチ
サンクトペテルブルグ音楽会館と日本組織委員会が協定に調印

 ロシア文化フェスティバル2019IN JAPANオープニングセレモニーは、7月18日午後6時45分から東京文化会館大ホールで開催され、ドミトリー・ピリチェフスキー駐日ロシア連邦臨時代理大使、高村正彦・ロシア文化フェスティバル日本組織委員長、人民芸術家ボリス・エイフマン芸術監督三氏が挨拶、フェスティバルの開幕にお祝いの言葉をのべました。
 舞台は、オーギュスト・ロダンとカミーユ・クローデルの人生と愛の物語――情熱、苦しみ、芸術上の嫉妬の全部が密接に絡み合った、二人の芸術家の信じがたいほどのドラマチックな恋愛関係の結果である驚きに充ちた物語を、エイフマンは人間の心理を描く演劇の伝統とダンスの表現の可能性を結びつけた創造的芸術作品として提示しました。二人の並外れた彫刻家の創造性と烈しい感情に満ちた人生の舞台を、21年ぶりの来日公演でバレエ団独自の美学と精神の神秘をダンス芸術として表現し、衝撃的感動を観客にあたえました。
 午後9時30分からスタートしたレセプションでは、正木靖・外務省欧州局長が開幕を讃える祝辞をのべ、ボリス・エイフマンは日本におけるロシア文化フェスティバル参加をうれしく思うとのべました。このあと、セルゲイ・ロルドーギンが代表するロシア連邦国家予算文化機関「サンクトペテルブルグ音楽会館」が、毎年、日本におけるロシア文化フェスティバルに参加し、クラシック音楽のソリストを派遣するための協定の調印式がおこなわれました。代表してマリヤ・ハニコ会館副支配人が挨拶しました。
 最後に二瓶純一・ジャパンアーツ社長が乾杯の音頭をおこない、フェスティバルと日露文化交流の発展を誓いあいました。(撮影=丸山英樹)

<オープニングにおける高村正彦=日本組織委員長の挨拶>
 尊敬するドミトリー・ピリチェフスキー臨時代理大使,尊敬するエイフマン団長,尊敬する皆様。本年のロシア文化フェスティバルIN JAPANのオープニングであるエイフマン・バレエ公演にて,日本側組織委員会委員長として挨拶できることを大変うれしく思います。
 ロシアだけでなく,世界中で高い評価を受けているエイフマン・バレエは日本でも熱狂的な愛好者の方も多く,ロシアでの公演に数多くの日本人が駆けつけていると聞いております。今回,21年ぶりに,日本で鑑賞できる機会を日本の皆さんに提供できたことを日本側組織委員長として大変喜ばしく思います。
 ご承知のことと思いますが,日本とロシアとの間では2018年から先月まで「日本におけるロシア年」・「ロシアにおける日本年」が開催されました。私は,日本側組織委員会の委員長として,安倍総理及びプーチン大統領とともに,昨年5月のモスクワのボリショイ劇場における開会式そして先月大阪で開催された閉会式に参加しました。この間,「ロシアにおける日本年」の枠内では約600件の行事が実施され,150万人以上の方が参加されました。
 日露交流年は閉幕しましたが,日露交流年で得られた肯定的な機運を生かし,様々な分野で日露関係を更に発展させていくことが,私たちの使命であると考えます。今回のエイフマン・バレエ公演及びロシア文化フェスティバルIN JAPANの開催も,まさに,日露関係の今後の発展につながるものと確信しております。
 最後に,ご来席の皆様及びご家族のご健勝とご多幸をお祈りして,私の挨拶とさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。スパシーバ,ボリショエ。

<オープニングレセプションにおける正木靖・外務省欧州局長の挨拶>
 尊敬するドミトリー・ピリチェフスキー臨時代理大使,尊敬するエイフマン団長,尊敬する皆様。本日は,世界中で高い評価を受けているエイフマン・バレエを直に拝見する機会を与えてくださり,大変感謝しております。ロシアバレエの奥深さを実感できる,大変貴重な機会となりました。
 高村委員長からもご紹介いただきましたが,「日本におけるロシア年」・「ロシアにおける日本年」は両首脳の出席の下,大阪での閉会式をもって大変盛況のうちに終えることができました。これも,日露交流に尽力されているご来席の皆様によるご協力の賜物です。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
 今年は,日本で世界柔道選手権が開催され,ロシアからも多くの選手が参加する他,ラグビーワールドカップの開幕は日本対ロシアとなっています。また本年の「ロシア文化フェスティバルIN JAPAN」も本日開幕しました。日露交流年は閉幕しましたが,ロシアとの交流は様々な分野で続いていきます。
 また両首脳は,「日本におけるロシア年」・「ロシアにおける日本年」に続き,2020年から「日露地域交流年」を実施することで合意しました。高村委員長からも話がありました通り,日露交流年で得られた肯定的な機運を生かし,日露関係を更に発展させていきたいと考えております。
 日露関係の発展には皆様のご協力が欠かせません。今後とも皆様からのご協力をお願いして,自分の挨拶とさせていただきます。

<第14回ロシア文化フェスティバルオープニングへのミハイルシュビトコイ=ロシア組織委員長のメッセージ(ピリチェフスキー臨時代理大使が代読)>
 親愛なる友人の皆さん!
 我々の14回目のロシア文化フェスティバルは、ロシア連邦大統領V・V・プーチンと安倍晋三日本国総理大臣が我々の関係の新しい質を高く評価した露日交流年の閉幕からわずか20日後に東京で開幕します。
 ロシアと日本両国民の意識において、我々のフェスティバルは少なからず重要な役割を果たしたと、私は確信しております。我が国の国民は、プーシキン美術館における前例のない「江戸時代の絵画および浮世絵の傑作」展や素晴らしい歌舞伎の公演を今も大きな喜びを持って思い出しております。
 今回の、すでに14回目となります日本におけるロシア文化フェスティバルは、皆さんに、ロシア文化の最良のものをご紹介いたします。ロシアバレエの伝統への忠誠と新機軸の発展を共生させた、優れたロシアのバレエ演出家であるボリス・エイフマンのバレエ公演で幕が上がることを、非常に喜んでおります。
 今回のフェスティバルが、日本の観客の方々にも、ロシアの参加者にも多くの喜びをもたらすものと私は確信しております。よい旅路を!

 ロシア連邦大統領文化特別代理 M・シュヴィトコイ
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■2019年7月16日■

ポリャンスキー指揮ロシア国立交響楽団カペレが日本ツァー
グリンカ、ボロディン、リムスキー=コルサコフ、チャイコフスキーでロシアの魂を演奏
ロシアの豊かな思想と感情を力強く、そして繊細に、感動的に聴衆を魅了


 テンポ・プリモ招聘のロシア国立交響楽団<シンフォ二ック・カぺレ>は3度目の日本ツアーですっかり日本の聴衆の心をつかみ定着した感があります。指揮者ヴァレリー・ポリャンスキーは、「ロシアの“黄金の世紀”を代表するグリンカ、ボロディンのオペラからのシンフォ二ックな小品、リムスキー=コルサコフの名曲スペイン奇想曲、そしてチャイコフスキーの3つの偉大な交響曲、ユニークなピアノ協奏曲、バレエ音楽によって、私たちはロシアの魂の中にある豊かな思想と大いなる感情を披露」すると宣言した通り、その名演に聴衆は満場の拍手でこたえました。
 ツアーは、7月16日東京オペラシティコンサートホールを皮切りに、17日サントリーホール、19日東京芸術劇場コンサートホール、20日横浜みなとみらいホール大ホール、21日愛知県芸術劇場コンサートホール、23日武蔵野市民文化会館大ホール、25日周南市文化会館、26日ハーモニーホールふくい、27日ザ・シンフォ二ーホール、28日福岡シンフォ二―ホールまで成功裡に公演がおこなわれました。
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■2019年7月2日■

合唱大国ロシアの重厚な伝統と若い息吹との融合に鳴り止まぬ拍手
国立モスクワ音楽院室内合唱団40名来日、大阪など5都市で公演

 アレクサンドル・ソロヴィヨフ(=国立モスクワ音楽院教授)率いる国立モスクワ室内合唱団日本公演は、6月27日さいたま・埼玉会館小ホール、28日東京・日経ホール、29日大阪・いずみホール(日露交流年閉会式特別演奏)、7月1日神奈川・神奈川県民ホール小ホール、2日武蔵野・武蔵野市民文化会館小ホールで開催され、40名の構成で安定した高いレベルの混声合唱を披露し、大勢の合唱ファンに感動をあたえました。
 今年設立25周年の同合唱団は精力的にロシア国内外で演奏活動を行い、日本におけるロシア文化フェスティバル最多の6回の来日参加を果たしています。今回のプログラムは、ロッシーニなど欧米の古典や黒人霊歌、ロシアの現代作曲家の作品を積極的に取り入れたAプロと、スクリャービンやラフマニノフの作品に日本で根強い人気のロシア民謡やソビエトの愛唱歌を入れたBプロの2つが用意され、両方を聴きたいという「リピーター」が多くいたのが特徴的でした。さらに、パフォーマンスの振付がある曲も数曲ありましたが、これはソロヴィヨフ教授の「観客の方々に耳だけではなく目でも楽しんでもらえるように」という工夫でした。
 こうした意外性のある演出が美しいハーモニーをさらにひき立て、国立モスクワ音楽院合唱団のファンを新たに魅了し、観客は「素晴らしかった」、「楽しかった」と満ち足りた気分で会場を後にしていました。 (撮影=丸山英樹)
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■2019年6月29日■

日露交流年閉会式セレモニー&記念コンサート、記念レセプション挙行(大阪)
安倍首相、プーチン大統領が揃って挨拶、交流年評価し関係発展を強調
国立モスクワ音楽院室内合唱団、相馬子どもコーラスが合同演奏
スピヴァコフ基金派遣少女ソリストが演奏、日露ヤングゼネレーションで閉幕
記念レセプションでミハイル・シュビトコイ・大統領文化代理、高村正彦・組織委員長、亀山郁夫・名古屋外国語大学学長、山下泰裕・日本オリンピック委員会会長、植田伸爾・宝塚歌劇団最高顧問が祝辞
ロスネフチ(ロシア国営石油ガス会社)が特別協賛で成功に尽力

 G20大阪サミット閉幕後の6月29日午後5時から、日露交流年閉会式(両国政府主催)・記念コンサート(ロシア文化フェスティバル組織委員会主催)・記念レセプション(日露交流年ロシア組織委員会・ロシア文化フェスティバル組織委員会主催)が大阪市・いずみホール、ニューオータニ大阪で開催されました。
 閉会式では、安倍晋三首相、ウラジーミル・プーチン大統領が各国首脳会談の合間をぬって会場に駆けつけ挨拶、交流年の成果を強調しエピソードをまじえ日露関係の発展を祈念することをのべました。続いて、国立モスクワ音楽院室内合唱団と被災地福島県の相馬子どもコーラスが、ロシア民謡「野に立つ白樺」をロシア語で、日本古謡「さくら」を日本語で合同演奏、スピヴァコフ基金派遣少女ソリスト=ヴァイオリンのマルガリータ・アファナシェヴァ(14才)が「剣の舞」(ハチャトリアン作曲)、ピアノのアレクサンドラ・スティチキナ(15才)が「アヴェ・マリア」(シューベルト作曲)を演奏し拍手を浴びました。
 両国首脳が退場したあと、記念コンサートが行われ、古橋富士雄指揮(ピアノ=野間春美)相馬子どもコーラスが、「相馬盆唄」「アルプスの谷間」2曲を演奏、アレクサンドル・ソロヴィヨフ指揮国立モスクワ音楽院室内合唱団(ピアノ=日高志野)は「春の水流」(ラフマニノフ作曲)、「鶴」(フレンケリ作曲)、「アムール河の波」(キュッス作曲)など8曲を演奏し感銘をあたえました。
 クロージング・レセプションは、午後6時30分からニューオータニで開かれ、ミハイル・シュビトコイ大統領文化特別代理、高村正彦・日露交流年日本組織委員会委員長が両国を代表して挨拶、祝辞を亀山郁夫・名古屋外国語大学学長、山下泰裕・日本オリンピック委員会会長、植田伸爾・宝塚歌劇団最高顧問がそれぞれ日露文化・スポーツ交流の発展をのぞむ言葉をのべました。
 一連の行事にたいしてロスネフチ(ロシア国営石油ガス会社)が協賛し、成功のために尽力されたことに主催者および各方面から高く評価されました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年6月27日■

芸術的に高度で、人間性あふれるコンサートに感動!
ダンチェンコ劇場テノールのヴァレーリ・ミキーツキィとアントン・ミキーツキィ

 ボリショイ劇場と双璧をなすダンチェンコ劇場の主力テノール、ヴァレーリ・ミキーツキィと子息のピアニスト、アントン・ミキーツキィ親子のリサイタルは、6月25日武蔵野市民文化会館小ホール、6月27日札幌市教育文化会館で開かれ、聴衆に感動を与えました。
 NPOヘラルドの会主催のこのリサイタルでは、プッチ―ニのオペラ「トッーランドット」「蝶々夫人」「トスカ」からのアリア、チャイコフスキーのオペラ「イオランタ」「スペードの女王」「エヴゲー二ィ・オネーギン」からのアリアを熱唱、ロシアのロマンスからはラフマニノフ「春の洪水」「いや、お願いだ、行かないで」「私のために歌わないで、美しい人よ」、チャイコフスキー「太陽の照る昼間でも」「騒がしい舞踏会の中で」「なぜ?」をすばらしい歌声で披露しました。参加者の一人は、「芸術的に高度であるばかりでなく、父親殺しなど殺伐とした日本社会の中において、ロシアの芸術家親子の慈愛あふれるコンサートに胸を打ちました。」と語っていました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年6月18日■

グレゴリー・セドフ ピッコロヴァイオリンが歌い・踊る
大阪・静岡・仙台・福島・東京で多彩な交流コンサート開く

 グレゴリー・セドフのジャパンツアー2019は、大阪、静岡、仙台、福島、東京の各地で多彩なプログラムの演奏会が開催されました。2011年の震災直後からライフワークとなった福島支援のため、福島の保育園、小学校での音楽鑑賞会、福島の音楽館での交流コンサートは、セドフが制作した映像を投影しながら生演奏する形式のプログラムでした。耳と目で楽しめるので、小さな園児から大人までご好評を頂きました。保育園で園児から手作りのお花のメダルをプレゼントされたセドフは、その後の演奏会でも、大事に首にかけて演奏し、その様子は、福島民友新聞紙上で紹介されました。福島県が推進する応援歌「雲のかなた」の映像制作も行い、DVD作品を福島県文化振興課長に届けました。
 東京国立博物館での演奏会は、バレエとの共演で、当日は、補助席を出すほどたくさんのお客様にご鑑賞頂きました。メインの主催コンサートは、6月18日、オリンピック青少年センター小ホールで開催されました。昨年より新たなミッションとなった視覚障害のある若い日本の演奏家との共演の演奏会で、合唱団白樺の皆様にもご参加頂きました。目が不自由ながらも、素晴らしい演奏や歌声を聞かせてくれた筑波大学附属視覚特別支援学校音楽科の卒業生の皆様とセドフの共演は、音楽はすべての人に開かれており、その素晴らしさを共有できる神様からの贈り物であると誰をも実感させる深い感動とインパクトを与えました。ロシア文化フェスティヴァルの趣旨である、芸術文化を通してどんな時でも日露の交流を続けようという精神と、オリンピック、パラリンピックの精神とも相まって、MUSIC FOR ALL 国を超え、全ての違いを超えて“共に生きる”世界を実感した素晴らしい時間でした。アンコールは、出演者全員による合唱と演奏に、客席のお客様も手拍子で参加し、正にステージと会場が一体となった感動のエンディングとなりました。(文と写真=主催者提供)
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■2019年6月5日■

サハリン州立人形劇場が東京・シアターXで一人芝居公演
「ピカソの女たち 愛に盲いてーオリガ」をドブロリューボワが演ずる

 サハリン島の州都ユージノ・サハリンスクにあるこの劇場は今迄もロシア文化フェスティバルの招聘や劇団風の子北海道との交流で北海道各地に子ども用プログラムで来日公演を果たしてきました。今回初めて、再びロシア文化フェスティバルの協力で、16歳以上の観客向けの演目≪愛に盲いて―ピカソの女たち、オリガ≫で東京公演を果しました。ピカソは、最初の妻、ロシア・バレエのプリマでもあったオリガの肖像画を数枚、二人の息子パウロの肖像画も描いています。そのオリガの肖像画が暗闇に輝き、客席を見つめる…。この肖像画を破ってオリガ演じるアンとニーナ・ドブロリューボワが登場します。観客の度肝を抜く幕開け、彼女の一人芝居だが、黒子たちが肖像画の額縁を組み立て壊すばかりか、あらゆる効果を暗闇の中で作り上げていきます。シアターXでのアフター・トークで多くの観客が黒子の役割を絶賛し、「言葉が分からなくても感応でき、素晴らしかった」など、多くの感想が寄せられました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年6月1日■

現代ロシア写実主義絵画展 開設されたストーンウエルアートギャラリーで!
シャパーエフ、ルビンスキー、べリャーエフら現代ロシア作家を展示
石井コレクション236点。当面は水・土・日の3日間開館

 6月1日午後2時から東京・吉祥寺にストーンウエルアートギャラリー(石井ロシア絵画美術館)が開設され、現代ロシア写実主義絵画展が開かれました。このギャラリーは、石井徳男個人コレクション236点の作品を紹介するもので、当面、水・土・日の3日間の開館です。
 オープニングセレモニーは、藤沼敦子・日本ロシア芸術愛好協会代表の開会の辞のあと、石井徳男館長が挨拶、「現代ロシア写実主義絵画の魅力を日本に紹介したい」とのべました。来賓挨拶は、河村孝・三鷹市長、中村喜和・ロシア文化フェスティバル日本組織委員会委員、シャトヒナ・ガンナ(在日ロシア人代表)の三氏がおこない、ギャラリーの発展を祈念しました。乾杯を寺井均・三鷹市議会議員(前三鷹市議会議長)がおこないなごやかに交流しました。(撮影=丸山英樹)
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■2019年5月9日■

トルストイ「復活」のカチューシャで新時代の息吹きをもたらした最初の女優・松井須磨子没後100年記念祭を開く
1947年東宝制作の「女優」を上映!演出家・土方与志が異色の出演
川西宏明が文豪レフ・トルストイ作曲の「ロシアの夜会」演奏
「松井須磨子とロシア」テーマに相沢直樹教授がロシア公演などを講演

 5月9日東京・浜離宮朝日ホール小ホールにおいて、松井須磨子没後100年記念祭が開かれました。最初に山形大学教授の相沢直樹氏が「松井須磨子とロシア」と題して講演、「5年間で444回の上演を誇った『復活』をはじめ、芸術座はロシアの作家たちの戯曲ないし小説に基づく芝居を積極的に上演した」とのべ、「大正4年12月21日、浦塩のプーシキン劇場で『剃刀』『嘲笑』『カチューシャの歌』を上演し、・・ロシア物の芝居や劇中歌を通して、わが国におけるロシア文化受容に大きく貢献した。」と指摘しました。
 ピアニストの川西宏明氏は、須磨子の劇中歌、「カチューシャの唄」「さすらいの唄」「ゴンドラの唄」の3曲、トルストイのワルツの主題による「ロシアの夜会」、ロシア民謡「赤いサラファン」「通りは吹雪が吹いている」の2曲を演奏し拍手が贈られました。
 衣笠貞之助監督の「女優」は、山田五十鈴(須磨子)、土方与志(島村抱月)の異色の主演で、森繁久弥のデビュー出演作でもあり、感銘をあたえる記念上映となりました。(撮影=丸山由紀)
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■2019年4月26日■

イーゴリ・コルプ(マリインスキー劇場プリンシパル)、ルスラン・スクヴォルツォフ(ボリショイ劇場)が来日、出演!
第6回バレエトラデションで田北志のぶが「ライモンダ」「ラ・シルフィード」をプロデユース&主役
洗練された美しいコールドバレエ(群舞)が舞台を魅力的なものに

 4月26日午後6時30分から新宿文化センター大ホールで、田北志のぶプロデュースによる第6回バレエ・トラデションが開催されました。この舞台にはロシアからマリインスキー劇場のプリンシパルのイーゴリ・コルプ、ボリショイ劇場のプリンシパルのルスラン・スクヴォルツォフが来日、出演、「ライモンダ」と「ラ・シルフィード」の舞台を魅力的なものにしました。
 田北志のぶは、ボリショイバレエ学校卒業後にキエフバレエ団に入団、ロシア国立舞踊大学院バレエマスタークラス及び教師科を卒業し、現在、東京バレエ団および東京バレエ学校教師を務めます。今回の舞台は、田北が、美しいそして変化に富むコールドバレエが最大のみどころと指摘するとおり、見事な場面を創り出しています。きびしいオーデションとレッスンの成果が出ています。(撮影=丸山英樹)
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■2019年3月25日■

「ワレリー・べリャコーヴィッチのマクベス」を死後2年後に上演
劇団東演創立60周年で世田谷・シアター・トラムで
ユーゴザパト劇場からオレグ・レウシン芸術監督ら7名来日し合同公演

 3月24日から4月7日まで、世田谷区のシアター・トラムで、「ワレリー・ベリャコーヴィチのマクベス」の遺作公演を追悼の気持ちで劇団東演・ユーゴザパト合同公演として成功させました。
 これまでべリャコーヴィチの「どん底」「ハムレット」「検察官」を公演してきた劇団東演が、彼の最後の遺作である「マクベス」を総力をあげて取り組み、ロシア文化フェスティバル招待会のこの日にスリリングな衝撃の舞台を実現、感動の舞台に鳴り止まぬ拍手の中、閉幕しました。今後、全国で巡回公演が行われる予定です。
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■2019年3月23日■

「ノルシュテイン“外套”をつくる」ドキュメンタリー映画上映
シアター・イメージフォーラムで「話の話」ら代表作6本も併映
着手から40年!「外套」アニメは完成するのか、苦悩する巨匠

 3月23日から渋谷・シアターイメージフォーラムで、「ユーリー・ノルシュテイン<外套>をつくる」(才谷遼監督)が公開ロードショーされました。「話の話」「霧の中のハリネズミ」など名作を世界に発表し、手塚治虫、宮崎駿、高畑勲らが敬愛しているノルシュテインは、開始から40年経つもアニメ「外套」は未完成のまま推移しています。巨匠の苦悩と情熱、創造へのモチベーションについて才谷遼監督が鋭く切り込んでいきます。(写真提供=ノーム)
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■2019年3月22日■

日露合作「ソローキンの見た桜」角川シネマ有楽町でロードショー
松山捕虜収容所を舞台に日本人看護師とロシア将校の感動の物語
ガリチェンコ、ドモガロフら舞台挨拶で来日

 日露戦争時代の壮大な愛の物語「ソローキンの見た桜」は、3月22日から角川シネマ有楽町で公開ロードショーがスタートし好評を博しています。23日には、舞台挨拶のためにロデオン・ガリチェンコ、アレクサンドル・ドモガロフ、イワン・グロモフ、アンドレイ・デメンチェフら俳優人が来日・挨拶、会場を盛り上げました。ロケ地松山をはじめ、横浜、静岡、新潟、八戸、仙台、山形など全国各地で上映がすすめられています。
 監督・脚本・編集=井上雅貴、制作=「ソローキンの見た桜」制作委員会、出演=阿部純子、ロデオン・ガリユチェンコ、山本陽子、アレクサンドル・ドモガロフ、斉藤工、イッセー尾形、六平直政ら。(写真=制作委員会提供)
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■2019年3月15日■

ソクーロフ特集 ユーロスペースで一挙16作品を上映
日本にソクーロフの固定ファン!全編35ミリフィルムに満足

 日露交流年を記念するソクーロフ監督特集は、渋谷区のユーロスペースで2月25日~3月8日、3月12日~15日まで行われ、すべて35ミリフィルムで16作品が上映され、根強い日本のソクーロフファンを満足させました。
 アレクサンドル・ソクーロフは1951年生まれのロシアが世界に誇る巨匠であるが、第一回監督作『孤独な声』(1978=1987年)が公開禁止処分を受けて以後、10年近い不遇の時を過ごしています。ペレストロイカにより自由を得た1987年、『孤独な声』が紹介されるや、一躍、注目を浴び、同作はロカルノ国際映画祭銅豹賞を受賞、以後はフィクションとドキュメンタリー、長編と短編、発表の場も劇場とテレビと、枠を超えて旺盛に監督作を発表、『ボヴァリー夫人』(1989年)でモントリオール世界映画祭国際批評家連盟賞、『マザー、サン』(1997年)でモスクワ国際映画祭審査員特別賞、『モレク神』(1999年)でカンヌ国際映画祭最優秀脚本賞、『ファウスト』(2011年)でヴェツィア国際映画祭金獅子賞などを受賞しています。90分ワンカットでエルミタージュ博物館を舞台に描いた歴史絵巻『エルミタージュ幻想』(2002年)は世界的に大ヒット。映像と音、音楽、役者が一体となり構成される作風は一幅の絵画であり、音楽や文学など広い分野にも影響を与えています。
 上映作品は、孤独な声/ヒトラーのためのソナタ/痛ましき無関心/日陽はしづかに発酵し…/ペテルブルグ・エレジー/セカンド・サークル/ストーン/クリミアの亡霊/ロシアン・エレジー/静かなる一頁/マザー、サン/モレク神/牡牛座 レーニンの肖像エルミタージュ幻想/ファザー、サン/チェチェンへ アレクサンドラの旅/ファウスト。
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■2019年2月14日■

オルガンの巨匠D・ザレツキー、愛知・水戸・東京3芸術劇場が共同招聘
バッハ、フランス交響学派、そしてムッシェル、クシュナレフを演奏
パイプオルガンの厳かな響きが心の隅々に入り込んだ!

 静かなオルガンブームのロシアから、サンクトペテルブルク音楽院学部長・教授であるダニエル・ザレツキーが共同招聘によって来日しました。東京芸術劇場のパイプオルガンは約9000本のパイプから成る世界最大級の規模を誇り、また歴史上のいくつかの違うスタイルのオルガンを1つにまとめてみようという発想で設計された外に例をみない貴重な楽器です。プログラムは、前半はバッハの「ファンタジア“来たれ、聖霊、主なる神よ”BWV651」など3曲、後半は華やかなヴィルトオーソなフランス交響楽派ヴィエルヌ、ジグーとデュボア、最後にロシアのムッシェル「トッカータ ハ長調」、クシュナレフ「バッサカリア 嬰へ短調」が演奏され感銘を与えました。参加者の一人は次のように語りました。「パイプオルガンが厳かに鳴り響いた。一つの楽器、一人の奏者だが、その質感は見事で、まるで大聖堂を司る大僧正の感があり、心優しく圧倒してくる。それを演奏するザレツキーは指揮者でもあり、まるでオーケストラの全メンバーを体現しているような演奏ぶりに驚かされた。バッハの曲にも他の作曲家の作品にも大きな感動を呼び覚まされた。宗教もそれを司る大聖堂の音楽も、すべて人間が生み出し作り上げ、人間そのものの精神を謳いあげてあまりある。時にパイプオルガンの微かなる金属音は、ある種の警鐘のように心のすみずみに入り込み鳴り響いた。身も心も洗われたような気分でコンサートホールを後にした。」
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■2018年12月21日■

東京バレエ学校で小学生・中学生・高校生の特別講習会を開催
ボリショイの現役ダンサー、ネッリ・コバヒゼ来日し指導

 東京バレエ学校では、昨年に引き続きロシア文化フェスティバルの協力を得て、第2回目となる、ボリショイ・バレエの現役ダンサーであるネッリ・コバヒゼの特別講習会を実施いたしました。今回は2018年12月8日(土)~21日(金)の中の12日間で、1日2クラスの開講となりました。クラスは年齢別に、初等クラス(小学3・4年/10名)、中等クラス(小学4年~中学1年生/11名)、高等クラス(中学1年生~高校3年生/19名)の3クラス。今回の受講者は東京バレエ学校に在籍している生徒の中から事前に、東京バレエ学校アーティスティック・アドヴァイザーであるニコライ・フョードロフが校内審査で選抜した生徒たちです。また、クラスの内容は昨年に引き続き基礎が中心でしたが、今回は『より女性らしい動きを』とのことで、女子生徒のみの講習会となりました。各クラス全8回のレッスンを行い、基礎的な動きから徐々に難易度の高いパにも挑戦していきました。本場ロシアのレッスンをしっかりと学んだこの講習会、生徒たちは2019年度も継続して受講を希望しています。
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