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■2020年3月8日■

フィリップ・コパチェフスキー 銀座ヤマハホールでオール・ショパン・プログラム
美しいピアノの音色に酔い、心に迫る高揚感に踊る

 新型コロナウイルス感染拡大で多くのコンサートが中止を余儀なくされる中、3月8日銀座ヤマハホールにてフィリップ・コパチェフスキーピアノリサイタルが行われました。「英雄ポロネーズ」「子守唄」「幻想即興曲」「マズルカ」などオールショパン・プログラムで感動の一夜となりました。また、本年2月26日に88歳で逝去された恩師のセルゲイ・ドレンスキー(モスクワ国立音楽院教授、人民芸術家)を追悼する演奏もおこなわれました。

光彩、新鮮、追悼―――佐野真澄
 ピアニスト自身が"1つの大きな音楽の流れを作りたいと考えた結果の選曲と曲順"とされるオール・ショパン・プログラム。さっそうとステージに現れ、椅子に座るやいなや「英雄ポロネーズ」の力強い序奏が始まった。1曲目にこの雄大な曲が演奏されることは珍しい。続いてプログラム順とは違う「子守歌」が演奏される。マットな落ち着いた響きで、今生まれ出たかのようなメロディーを紡ぎ出す。間髪を入れずに嬰ト音のオクターブが響き、「幻想即興曲」の息もつかさない音の流れに引き込まれる。続く「ワルツ」は、華やかな「第2番」、メランコリックな「第7番」、軽快な「子犬のワルツ」、陰鬱な「第3番」、技巧的で華々しい「第14番」の順で、5曲で1つの物語を聞いているようだった。
 第2部に登場してきた時、やっとスラっとして細長い手足と小さな顔に気が付いた。「マズルカ」も、素朴で晴れやかな「第48番」、ミステリアスな「第13番」、楽しげな「第5番」、技術的、音楽的に高度な「38番」、憂いに満ちた「第41番」の順で、やはり5曲の流れにストーリーを感じた。「夜想曲第2番」はどこまでも自然で、ショパンの世界観と美しいピアノの音色にしばし酔いしれた。最後の「スケルツォ」は、女性的でありながら輝かしいコーダを持つ「第2番」に続き、男性的でコン・フォーコ(火のように)のコーダで、まばゆいばかりの光を放って終わる「第3番」へのつながりの高揚感は心に迫るものがあった。プログラミングを中心に演奏を聞くのも新鮮で大いに楽しめた。
 プログラム終了後、リサイタルが開催されたことへの感謝の言葉を自ら話し、2月26日に亡くなられた恩師ドレンスキーに捧げると言ってリスト「愛の夢」を演奏。続けて同「パガニーニ練習曲第6番」と、亡きドレンスキーの師ギンズブルグ編曲グリーグ「ペールギュントよりアニトラの踊り」を演奏して、恩師へ想いを届けた。
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■2020年2月24日■

ミハイル・カンディンスキー ピアノリサイタル(東京文化会館小ホール)
多彩な音色で表現、音楽的技術的に圧巻の演奏!

 2月24日東京文化会館小ホールでミハイル・カンディンスキーのピアノリサイタルが開かれました。今回のコンサートの目玉はロシアの現代作曲家テオドール・イェフィモフの「奇妙なまぼろし」初演をはじめ、べートーヴェン「ピアノソナタ第21番ワルトシュタイン」、ショパン「ファンタジー」、ラフマニノフ「ピアノソナタ第2番」を感動的演奏で魅了しました。また、カンディンスキー美帆子によるハープ演奏も披露されました。(撮影=丸山英樹)

神聖な世界観が伝わってきたーー感想  佐野真澄
 生誕250年の年にふさわしく、プログラム第1曲目はベートーヴェンのピアノソナタ第21番「ワルトシュタイン」で始まった。第1楽章は、落ち着いたテンポ、柔らかい響きの冒頭のppが何かを予感させる。煌めきのある高音が美しい。全体的に安定した中、右手の16分音符のパッセージの前への進め方は計算であろうか…。第2楽章は、低音のメロディー部分の絶妙なハーモニーが心に染みた。第3楽章は、ロンド主題の優しい音色が印象的であった。全体を通して、溶け合う音の響きに、ベートーヴェンの中にロシア的な広がりを感じた。2曲目のショパンの幻想曲は、ファンタジーの世界を表現しているというよりは、プログラムにも書いてあったが、どこか神の存在を感じさせるような神聖な世界観が伝わってきた。後半1曲目、イェフィモフ作曲ピアノのための組曲「奇妙なまぼろし」は、カンディンスキーの祖父に捧げられた曲で、演奏前にイェフィモフのロシア語のエピグラフをカンディンスキーが穏やかな声で朗読して演奏が始まった。現代曲でありながら、曲のタイトルと曲想は一致していてわかりやすく、特に1.冬の夕べの孤独、5.怒りに我を忘れ、7,対峙、は興味深かった。最後のラフマニノフのソナタ第2番は、2013年に初版を演奏し、今回改訂版(1931年)を弾くということで楽しみに聴かせてもらった。繰り返される下行するメロディーの動きを、多彩な音色で表現し、ピアノという楽器を最大限に生かしたラフマニノフの音楽を、どこまでもコントロールされた深みのある響きで聴かせてくれた。終楽章は音楽的にも技術的にも圧巻の演奏で、胸が熱くなった。
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■2020年1月26日■

ロシアの玩具展覧会開く 仙台・カメイ美術館で
木彫玩具、土人形、布人形、麦と白樺玩具、北方先住民の玩具を多彩に展示
“日本とロシアの玩具は似ている”と親しみと好印象

 2020年1月5日から26日まで、仙台市のカメイ美術館にて「ロシアの玩具展覧会」を開催しました。この展覧会の趣旨は、日本の皆様にロシアの玩具について知っていただき、またロシア文化に理解を深めていただき、ひいてはロシアという国に好印象を持っていただきたく企画しました。
 ロシアはソ連時代から子どもの教育にとても力を入れていたので、ツールとなる玩具創作の歴史とその発達は世界に類をみないほど素晴らしいものです。また、日本の七福神こけしが海を渡り、同じ木の人形であるマトリョーシカが生まれたという交流にみられるように日本とロシアの玩具はとても似ています。そのため、展覧会場である東北仙台は木の玩具にとても親しみがあり、来場者の反応はとてもよかったと報告されています。
 展示は、マトリョーシカをはじめ木彫り玩具、様々な産地の土人形、布人形、麦や白樺を使用した玩具、ネネツなど北方先住民の玩具などの伝統的な玩具に加え、ソ連時代に工場で大量生産されたプラスチックやビニール素材の玩具までを網羅した展覧会となりました。また、玩具製作者による製作風景などの貴重な写真展示は、日本で初めてのエキシビジョンとなりました。
 会期中は、3255名の方に来場いただき、最終日には展示にまつわるトークとスライドショーをおこない、約100名の方々にご参加いただき盛況でした。とくに、最後の質問コーナーでは、時間を大幅に超え、多数の好感想や実際に現地に行ってみたいという声をいただきました。
 本展を主催した「コケ―シカ」は、これまでマトリョーシカにスポットを当てた展示をしてきましたが、すでに日本でのマトリョーシカの知名度は高まったので、それ以外にも数多くある民芸玩具にも注目してもらいたいという願いをこめて行った今回の展覧会でしたが、予想を超える反響をいただき大成功でした。(文と写真=コケ―シカ鎌倉)
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■2020年1月8日■

石井ロシア現代絵画美術館で第2回現代ロシア絵画展開く
オソーフスキー「光に照らし出された勝利」など37点を展示

 第2回現代ロシア絵画展は、1月8日から石井ロシア現代絵画美術館で開催され、風景画、静物画など37点が展示された。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月15日から5月6日まで休館し、5月9日より入館時間を11時30分~16時までに短縮して開館している(水・土・日曜日の開館)。
 ソ連人民芸術家、ロシア芸術家同盟会員のP・P・オソーフスキー作「光に照らし出された勝利」は、三幅対の絵画でロシア人の祖国を守る強い気概を表現した歴史画で、画家の入魂の力作である。グーゼフ「モスクワ郊外」、チジョンコフ「初雪」、ジュラブリョフ「大いなる山頂」、ゴーリコフ「さいごの雪」、ボルゾフ「春」、ヤースノフ「山の夕暮れ」、ニシタイロ「森の小川」、チトフ「氷解前夜」、ネシチームヌイ「クーゾフ島」など37点。
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